開催レポート 2017年 企業・団体対象「文教市場勉強会」 第1回

開催レポート 2017年
企業・団体対象「文教市場勉強会」第1回(全4回)

日本教育新聞社は、2017年9月から10月にかけて、小・中・高校を中心とした学校への教育支援活動や、ビジネスなどを展開している企業・団体を対象とした「文教市場勉強会~新学習指導要領を読み解く~」を4回シリーズで開催しました。

文部科学省で教科調査官・視学官を歴任された國學院大學の田村学教授をナビゲーターに迎え、新学習指導要領の目玉とも言われる「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」や「総合的な学習の時間」の動向を確認。また、企業・団体による効果的な教育支援の事例紹介、学校の「困りごと」のアンケート調査報告、そして「新学習指導要領」を具現化した教員による実践発表など、盛りだくさんのシリーズとなりました。

参加した企業からは「マーケティング活動やビジネスフィールド拡大、教育支援活動の展開のヒントが得られた」と好評をいただきました。全4回のセミナーの模様をお届けします。

第1回: 2017年9月13日(水)

スペシャル対談「新学習指導要領を読み解く」

國學院大學教授 田村 学 氏 × 日本教育新聞社取締役・編集局長 矢吹 正徳

田村学先生による新学習指導要領の解説

10年に1度改訂され、全国の学校で教える内容や方法、目標を定めた「学習指導要領」。2017年3月には2020年度から順次実施される新しい学習指導要領が告示されました。

アクティブ・ラーニング、プログラミング教育、小学校英語など、さまざまなキーワードが聞こえてくる中、企業にとってこれから学校がどのように変わるのか、どのような授業が行われようとしているのか、具体的には見えづらいのが現状ではないでしょうか。

そこで、國學院大學の田村学先生に、本誌編集局長の矢吹正徳が素朴な疑問をぶつけながら、文教市場への企業のビジネスフィールド拡大の前提として知っておきたい新学習指導要領改訂の理念や変更点について解説いただきました。

田村先生は、これまでの学習指導要領は「何を学ぶか」を重視してきたこと、しかしそれでは子どもが社会に出たときに役立つ力が身に付きにくいことを指摘。今回の改訂で「子ども達が『何ができるようになるか』をはっきり打ち出したのが大きなポイント」と、その狙いを示しました。

そして学習指導要領の「総則」に示された「知識・技能の習得」「思考力、判断力、表現力等の育成」「学びに向かう力、人間性等の涵養(かんよう)」の3つの柱が、それ以降に記述されている「教科」をはじめ、「総合的な学習の時間」や、学校行事などの「特別活動」にも反映されている点など、学習指導要領の「読み方」にもふれました。

アクティブ・ラーニングを示す「主体的・対話的で深い学び」も解説

そのほか学校の教育課程を、教科の集合体としてではなく、互いに関連を持たせながら組み立てる「カリキュラム・マネジメント」の考え方や、前文に盛り込まれた「社会に開かれた教育課程」、アクティブ・ラーニングのことを指す「主体的・対話的で深い学び」についても解説がありました。

「今回の改訂により、幼稚園教育要領から高校まで1本の芯が通った形になりました。大学入試もこの動きと連動しています。学校種を越えた発想、地域への視点の広がり、発信型の授業などが求められています。そのためには教員の頑張りだけでは難しい。企業の皆さんの知見やアイデアを活かせば、これからの教育が実現できるのではないでしょうか」。と、企業・団体が学校教育に積極的にかかわることを呼びかけて、第1回のセミナーは終了しました。

【学校応援プロジェクト事務局より】

会場には、企業・団体の方々が多く集まり、田村先生による新学習指導要領の解説を真剣に聞いている姿が印象的でした。「主体的・対話的で深い学び」を実現させるために、どのような教材を提供するべきか、どのような教育支援活動が学校にとって喜ばれるのか。田村先生のお話で、その全体像が見えてきました。当プロジェクトとしましても、新学習指導要領を意識した学校応援のヒントを得ることが出来ました。

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