社会貢献教育オープンシンポジウムが開催
日本ファンドレイジング協会(鵜尾雅隆・代表理事)が主催する「社会貢献教育オープンシンポジウム2017」が3月、東京都内で開催されました。同協会は、公益法人やNPOなどの非営利団体が活動のための資金を個人、法人、政府などから集める行為(=ファンドレイジング)の普及活動を行っています。
シンポジウム冒頭の米国ファンドレイジング協会 ヴァレリー・ミューレン・プレッチャー氏による基調講演では、米国の社会貢献教育や寄付教育の現状、若い世代への効果的な普及促進の手法や事例が紹介されました。続いて行われたパネルディスカッションでは、福祉と社会貢献教育の連動や地域コミュニティとの協力などをテーマに参加者からの声も交えた活発な意見交換が行われました。
また、実践事例として、東京学芸大学附属国際中等教育学校による社会貢献教育プログラムが紹介されました。生徒は複数のNPOを訪問取材し、各団体の活動を評価。仮に寄付をするならばどの団体を選ぶかをディスカッションしながら決定。その過程で、社会貢献についての深い理解と関心を得られる内容です。
そのほか、地域通貨を活用した「地域で行う実践的『寄付教育』」(大阪府箕面市)や、ユネスコスクールに選定された北九州市立鞘ヶ谷小学校の福祉教育と児童の将来の夢をつなげる総合学習の事例などが紹介されました。同協会は来年度も同様のシンポジウムを開催する予定で、今後も学校に向けた社会貢献教育の普及を推進するとしています。